突然ですが、とっさに反論できなかった場合のあなたの反応はどちらですか?
A
あのときこう言えたら…
(議論について後悔する)
B
どうすれば非難されずに済んだのか…
(直前の自分の行動について後悔する)
どちらが「成熟した大人」と言えるでしょうか?
議論で相手をやっつけるのではなく、議論を通じて相手を「自分のファン」に変えてしまう。
これこそが本当のリーダーシップであり、本記事が目指すゴールです。
本記事では、
- なぜとっさに反論できないのか
- とっさに反論するメリット・デメリット
- 議論を通じて相手を「仲間」にする方法
について解説します。
本記事の内容を実践すれば、議論がただの口喧嘩から「並外れた存在になれる絶好のチャンス」に変わるはずです!
「意見するコツ」を知りたい方はこちらの記事がおすすめですよ!
パン
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目次
なぜとっさに反論できないのか?
いざというときに頭の回転が遅くなったり、頭に血が上ったりして反論できないと「オレ頭悪いな」と思いますよね。
大事な場面で機能不全になるこの頭が憎い!!
でもこれは「結果」に過ぎません。
とっさに反論できない本当の原因は「スキルとして身についていないから」です。
「主張のぶつけ合い」はすべてラップバトル
議論や口喧嘩を「ラップバトル」で例えると、とっさに反論できない理由が見えてきます。
- セオリーを知らない
- 試行回数が少ない
- 場数が少ない
- 実力差がある
ラップは素人には難しいです。
言葉に詰まります。バトルどころではありません。
ラップをとっさに口にするには、ラップへの理解が必要不可欠ですよね。
しかし知識だけでは本番でリリック(セリフ)が思い浮かびません。
日頃から練習しないとですよね。
でも場数が少ないうちは、しっかり練習しても緊張してうまくできないでしょう。
仮に慣れたとしても、格上が相手だと実力を出し切れません。
口喧嘩もコレと同じです!
なので「とっさに反論できない」のは当たり前。
頭が悪いわけではありません。
逆に言えば、
- セオリーを学び、
- 練習し、
- 場数を踏み、
- 相手と対等かそれ以上の存在になれば、
必然的に「とっさに反論できる人」になれますよ。
とっさに反論できないままでいい理由
ラップができるようになったらカッコいいですよね。
ですが、リアルの世界で「議論大好き」はとてもカッコ悪いのです。
聖書よりも人を救いかねない(と個人的に思っている)偉大な名著『人を動かす』の教えの1つに「議論を避ける」があります。
要するに「議論は避けるべきもの」なんです。
著者デール・カーネギーも「恥ずかしながら”議論で勝つ方法”について講義しようとしたことがある」と明かしています。
つまり、議論で勝つことに夢中になっている人は「未熟で恥ずかしい人」なんです。
議論で勝つには「議論を避ける」しかない
これも本『人を動かす』です。
議論で勝つには「議論を避ける」しかない。
本書のオーディオブックを100回以上拝聴したぼくがわかりやすく解説しますね。
議論に勝って得られるものとは?
議論に勝てばスッキリすると思うかもしれませんが、実際はスッキリしません。
言葉で殴られた相手はもちろん痛がりますが、殴ったあなたも「殴ってしまった」という心の痛みを味わいます。
たとえ議論に勝っても、1人になってから
- 自分がいかに正しかったか
- 相手のどこが間違っていたか
を繰り返し考えてしまうはずです。
つまり、議論に勝って得られるものは「何もない」のです。
議論に勝って失うものとは
議論に勝って「失うもの」はたくさんあります。
- お互いに「自分こそが正しい」と確信を強める
- 相手は分からず屋なあなたを嫌う
- それどころか相手に復讐を決意させる
議論に勝ったところで、相手が
いやー、見事な論理展開だ。聞いてて惚れ惚れしたよ!
などと言うでしょうか?
絶対に言いませんよね。
それどころか、
あーはいはい、わかったよ。
(頭悪いなコイツ…)
と思わせるだけです。
- 相手は反省しない
- あなたの評価が下がる
- 視線を逸らし合う関係になる
とどのつまり、議論に勝ちたいと思っている時点で「敗北必至の負け戦」なんです。
議論を避けるとどうなるのか?
議論を避ければ、争いは生まれません。
それどころか、相手は聞き分けの良いあなたをますます好きになります。
「何も言い返さずに我慢しろ」ということですか?
たしかに、我慢も必要だと思います。
ですが、大切なのは「理解からくる譲歩」です。
相手が言いたいことを理解し、共感し、譲歩することができればあなたの勝ち。
そうすれば、次は相手が譲歩してくれます。
なぜなら「あなたの都合に合わせたのだから、次は私の都合に合わせてくれるよね?」という暗黙の了解があるからです。
つまり、議論を避けると安全なうえに評価も譲歩も得られるということ。
という訳で、議論に遭遇したら「議論を避ける」を徹底しましょう。
…と言いたいところですが、これがなかなか難しいんです。
議論を避けることが難しい理由
議論を避けることが難しい理由は、以下の状況でつい興奮してしまうからです。
- 相手の発言に真実と違う点がある
- 相手の発言に非難のニュアンスがある
- 相手の発言を認めたらこちらが不利になる
こういった状況だと自分の正しさを証明したくなりますよね。
でも実は、会話の主語が「自分」だから、相手の発言を「非難」と感じるのです。
つまり受け止め側の問題なんです。
例えば、あなたがクレーマーで、企業相手に口喧嘩を吹っ掛けるとしますよね。
このとき、相手が一流企業なら、
- 「あなた」が主語で会話が進む
- 「問題解決の要求」と受け止めて真摯に対応する
となると思います。
でも商売をわかっていない会社だと、
- 会社視点で会話が進んで言い訳ばかり
- クレームを「非難」と受け止めて対応しない
となるでしょう。
問題を解決してほしかっただけなのに…あそこからはもう2度と買わない。
主語を「相手」にすればカッとならなくなりますよ!
名著「人を動かす」がおすすめ
コミュニケーションの極意は本『人を動かす』に全部載っています。
でも小難しい内容なので、最後まで読破できる人は少ないと思います。
1カ月かけて半分しか読めませんでした。正直飽きます。
仮に読破しても、たった1回読んだだけではほとんど身につきません。
なのでオーディオブックで聴きました!
4時間半(倍速)で最後まで聴けますよ。
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パン
ぼくはaudiobook.jpを利用しています。心の底からおすすめできるのでぜひ試してみてください!
「とっさに反論できない」はあなたの武器になる
ここからは、議論を通じて相手を味方にする方法について解説していきます。
まずは概要をお伝えして、それからコツをお伝えしますね。
あなたが設定すべき目標「相手の味方になる」
とっさに反論することを考える代わりに、相手の味方になりましょう。
これこそが「相手を味方にする」ために掲げるべき目標です。
実際、クレーマーは会社のファンになりやすいです。自分の問題を全力で解決してくれたら好きにならざるを得ませんからね。
したがって、とっさに反論できないことはあなたの武器なんです!
ここで「相手の味方になる」をぼくが実践したときのエピソードを1つご紹介します。
【体験談】荒ぶる祖母を味方に変えたときの話
これまでずっと離れていた祖母と暮らすようになったのですが、祖母は以前からぼくをよく非難しました。
- 掃除しろ!
- 洗濯干しな!
- ほんと何もしないんだから!
本記事の内容を実践した日は、次のように言われました。
「何も手伝わないし、昼まで寝てるし、普通は手伝うのよ!近所の人はみんなそうしてる!」
でも、これらはすべて「祖母の言い分」です。
ぼくの言い分はこうです。
- 食器はよく洗ってる!祖母の分まで!
- 朝も自室で仕事してんの!
- たまに掃除もしてるっつーの!
以前までのぼくは、こちらの立場をわかってもらおうと躍起になっていました。
このときも「何もしてないってなんだよ!」と言ってやりたかったです。
でも冷静に
相手の味方になれ。主語を「相手」にしろ。
と念じて話を聞きました。
そして、次のような言葉をどんどん投げかけました。
- 朝起きて顔を出せばいいんだね?
- ぼくが何もしないから怒っているんだね?
- じゃあ何を手伝ってほしいの?
祖母の真意をとことん探りました。
そうしたら、非難の中に「朝は洗濯して干してほしい」というメッセージを見つけたので、ぼくははっきりと言いました。
パン
「わかった。朝洗濯すればいいんだね。ぼくは喜んで何でもするよ(あなたの味方だよ)」
すると祖母の怒りは静まりました。
それどころかやさしい声音で「ありがとう」といい、その日以降ぼくを非難することはなくなりました。非難は全部「お願い」に変わったんです。
次はあなたがこの変化を起こす番ですよ!
議論で相手を「自分のファン」に変えるコツ
最後は、議論で相手を味方にするコツをご紹介します。
- 相手の味方になる決意をする
- 相手を主語にして会話する
- ひたすら「理解と共感」に徹する
- 相手を正そうとしない
- 積極的に「あなたの味方だ」と伝える
- 相手に好きなだけ話をさせる
- 相手の発言の真意を見つける
- 真意がわからないときはどんどん質問する
- 日頃から信用を大切にする
解説のために細かく分けましたが、慣れれば「コツ1:相手の味方になる決意をする」だけでできるようになると思います。
コツ1:相手の味方になる決意をする
相手の態度が「敵対モード」なのは、自分が相手を敵扱いするからです。
なので、とにもかくにも「相手の味方になる」と決意しましょう。
これができれば議論を避けるのは簡単です!
コツ2:相手を主語にして会話する
つい反論したくなる原因を覚えていますか?
- 「自分」を主語にして話を聞くから
- 相手の発言を「非難」と受け止めるから
一流企業のように、常にクレーマーを主語にして会話してみてください。
すると相手は安心するので非難しなくなります。
「必要な情報だけ話す」ようになりますよ。
コツ3:ひたすら「理解と共感」に徹する
相手に何かを言う必要はありません。
必要なときは、相手の方から意見を求めてきますので。
ですが理解と共感は常に求められる態度です。
相手が非難めいた発言をしてきたときは、とっさに反論するのではなく
(この人何が言いたいのかな)
と聞き役に徹しましょう。
コツ4:相手を正そうとしない
相手の発言に間違いや誤解を見つけたら正したいと思いますよね。
ですが、相手が100%間違っているときでさえ、相手を正そうとしてはいけません。
なぜなら、正そうとすればするほど、相手の言い分を強化してしまうからです。
様々な研究機関が「有効な説得方法」を分析・発見しました。ですが残念なことに「間違った思い込みをしている相手を説得するのはほぼ不可能」なのだそうです。
実例を紹介しますね。
【体験談】相手を正そうとして失敗しました
昔、60歳を過ぎている知人から「FXを始めたい」と相談されたことがあります。
ぼくは投資歴5年で、しかも自動売買プログラムを作れた(もう忘れた)からでしょう。
この知人は「デモでは勝っている」と言うのですが、ガンで余命1年なのだそうです。
ぼくは「FXはおすすめしません」とキッパリ言いました。
パン
本番はデモと違って寝ても覚めても市場が気になります。大切な人との食事中でも3分毎にスマホを見たくなるほどです。
ですから、残された時間の使い方としては「最悪」と確信しています。
1日1万円勝てればそれでいいと必死で主張する相手に「やるべきではない理由」を丁寧に説明しました。
そしたら、翌日にその方から電話がかかってきました。
本当は2週間後に口座を開くつもりだったけど、昨日の話でカチンと来たから口座を開いた。そしたら15万円勝った!
あちゃ~。
口座には200万円入れたそうですから、15万勝ったということは、たった1日で7.5%も資金が増えたということです。
年利7.5%ですら「おいしい話」なのに、1日で7.5%ですから、リスクを取り過ぎていることは明らかです。
ぼくはリスクを取り過ぎて破産しました。この人も破産すると思いますが、その日が1年以内に来ないことを祈りました。
パン
NGと伝えたのに逆に早く始めたのは、ぼくが相手を正そうとしたからです。本当に、すみませんでした。
相手が間違っているとしても、相手が「どうしたらいい?」と意見を求めていないなら何も言わないほうがいいですよ。どうせ説得はムリですから。
コツ5:積極的に「あなたの味方だ」と伝える
会話中に直接、あるいはニュアンスで「私はあなたの味方です」と伝えるといいですよ。
たったこれだけで相手の非難めいた発言を完全にストップできます。
そしてあなたは穏やかでやさしい気持ちで相手の話を聞けるようになります。
コツ6:相手に好きなだけ話をさせる
議論を終わらせるベストなタイミングは、相手が「もうこれ以上話す必要ない」と思ったときです。
こちらが勝手に話を終わらせると、たとえ有意義な時間だったとしても相手に不満が残ります。
議論の最後は
ほかに懸念事項はありませんか?
そうですか。それはよかったです!
であるべきです。
コツ7:相手の発言の真意を見つける
相手の真意は「あなたを非難すること」ではありません。
真意は常に「あなたに問題を解決してもらうこと」なんですね。
具体的にどんな問題を解決してほしいのか?
これがわかれば建設的な意見交換ができます。
コツ8:真意がわからないときはどんどん質問する
相手の真意を見つけるために確認や質問しましょう。
- あなたが言いたいのはこういうことですか?
- これについて怒っているんですね?
- 私は何をすればいいですか?
「議論を避ける」は決して「相手の話を聞き流す」ではありません。
とてつもなく積極的に相手に介入して「議論の必要がない」を目指します。
ここまでのコツをきちんと実践すれば、あなたは偉大なリーダーになれますよ!
コツ9:日頃から信用を大切にする
日頃から信用を積んでいれば、人に非難されることもありません。
- 信用されていない人はいきなり非難される
- 信用されている人はまず「事実確認」から入る
信用を着実に積む方法はこちらの記事で解説しています。
まとめ:議論であなたの人格が試される!
- とっさに反論できないままでOK
- 議論に勝つには議論を避けるしかない
- 意識すべきは「相手の味方になる」
- 議論で相手を味方にする9つのコツを紹介
本記事で紹介した相手を味方にする方法を実践してみてください。
相手はすぐさま穏やかになり、あなたのことを心の底から尊敬するようになるでしょう。
本記事は「傾聴」に重点を置きましたが、「意見を言うコツ」を紹介しているこちらの記事もおすすめですよ!
最後までお読みいただきありがとうございました!
今回は以上です。