「この人全然わかってくれない…」と思った経験ありませんか?
同じことを何回言わせるの?
(イライラ…)
こちらの意図をキッチリくみ取ってくれる人がいる一方で、まったく理解しない人もいる…
なぜでしょうか?
理解力がない人だから?
もしかすると、あなたの伝え方に問題があるのかも。
え?!
私のせいって、そんなまさか!!
そうですね。
あなたは十分に努力されていると思います。
でも現実として、あなたが話したことが、相手に伝わっていません。
言い方を変えると、コミュニケーションギャップが起きています。
そこで今回は、理解力がない(ように見える)相手に効果的にアプローチする方法をお伝えします。
パン
ぼくは20代の頃、会社でリーダー職を務めていました。ぼくも最初はうまく伝えられなくて苦労しましたが、伝え方を変えたらしっかりと動いてくれるようになりました!
伝え方のパターンを覚えておくと意思疎通の苦労は激減するはずです。
目次
理解力がない人なんていない!
問題を解決する方法をお伝えする前に、まずは大切な心構えからお話しします。
少し回りくどいかもしれませんが、優秀なリーダーになるためにぜひお付き合いください。
部下の反応は「伝え方」次第
あなたの得意な科目な何でしたか?
あなたが学生だった頃、得意科目はありましたか?
もしあれば、よく思い出してください。
おそらくですが、その科目を担当する先生が好きだからこそよく理解できたのではないでしょうか。
自分に合わない先生だと「苦手な科目」だったかも。
そういえば、得意科目だけは100点を目指して勉強したな~
という人も多いでしょう。
本記事は、あなたが部下にとっての「好きな先生」になることを目指しています。
- あなたの言葉が部下によく響く
- 部下が自分から動くようになる
そうなれば、部下との意思疎通で二度と苦労しなくなりますよ!
「理解力がない部下はいない」とは?
でも正直なところ、こうは思いませんか?
理解力がない部下はいる!!
私の部下がそうだ!!
おっしゃりたいことはわかります。
現に、あなたは苦労されているのですから。
でも、少し考えてみてください。
あなたの会社に入社している時点で、人並みの能力はあるのではないでしょうか。
社長あるいは人事部は「こいつをチームに加えても損はしない」と判断したはずです。
それに、あなただけは「こいつならできる」と信じなければならないのです。
なぜなら、「信じてくれない上司」が職場で1番有害だからです。信じさえすれば、誰もがエリート級の働きをしてくれますよ。
部下の能力を開花させるか、枯れさせるかは上司次第
突然ですが、あなたは「ピグマリオン効果」をご存知でしょうか?
知らない方のために簡単に説明しますね。
能力に差がないはずなのに、特定の人物を「優秀」と思い込んで接したら、その人は本当に優秀になったという心理実験があります。ピグマリオン効果とはつまり「期待が現実化する」です。
パン
ぼくは以前「使えないクズ」扱いを受けていました。でも「非常に有能」と思ってくれた職場との出会いで生まれ変わりました!
詳しくはこちらをどうぞ。当時のエピソードとピグマリオン効果を解説しています。
話を戻しますが、部下はあなたの期待に応えて有能にも無能にもなります。
つまり、「理解力がない部下に問題がある」だと部下の才能を殺してしまうのです!
問題は、どうすれば部下を活かすことができるのかです。
とにかく伝え方が大事
「上司に問題がある」のだとすれば、一体何が問題なのでしょうか。
ズバリ、伝え方です。
話し方を工夫する人はいますが、伝え方を工夫できる人は意外と少ないです。
実はこれ、
超大事なポイントです!
話し方とは
話し手が主体。
- 話が面白い
- 抑揚がある
- 絶妙な間で惹きこまれる
伝え方とは
聞き手が主体。
- 聞き手が理解しやすい
- 共感してくれる
- 行動したくなる
伝え方を工夫しない上司がいるだけ
「理解力がない部下がいる」は間違い。
本当は「伝え方を工夫しない上司がいる」なんですね。
今はまだ納得いかないかもしれませんが、伝え方を少し変えるだけで非常に大きな効果が期待できますよ。
例えるなら、コンクリートの壁が「ゴールデンの鐘」に変わるくらい反響が違ってきます!
そういう訳で、あなたがされてうれしい話し方ではなく、相手がよろこぶ伝え方をこの後学んでいきましょう。
意思疎通のカギ:3つの価値観を知ろう!
さて、ここからが本題です。
題して「理解力がない人に二撃で理解させる方法」
「二撃」ってどういうこと?
気になるかもしれませんが、順番に説明していきますね。
コミュニケーションギャップの正体
あなたの言葉が届かないのは、相手の理解力に問題があるのではなく、コミュニケーションギャップが起きているせい…と本記事の前半でお伝えしました。
では、コミュニケーションギャップはなぜ起こるのでしょうか?
ズバリ「性格が違うから」です。
性格によって、話し方・受け取り方は大きく違います。
例えば、ある上司が部下に
上司
“とりあえずやってみて”
と指示を出したとしましょう。
上司としては
- 「やってみてわからなければ聞いて」
- 「やりながらブラッシュアップしよう」
などポジティブな意味で言ったつもりです。この上司は臨機応変型で、物事を進めながら適宜判断を下すのが好きなタイプです。
問題は、部下の性格によって反応がまったく異なるという点。
部下も臨機応変型なら「わかりました!」と言って、すぐ仕事に取り掛かります。上司と同じ考えなので、わからないときは何度も相談します。また、途中経過を見せて「方向修正してもらいたい」と思っています。
ところが、です。
部下が計画重視型だと「とりあえず」の意味を
- 「手を抜いていい」
- 「見切り発車」
などネガティブに捉えます。このタイプは「完璧に仕上げたものを提出したい」と考えるので、一番最初に必要な情報(期限・資源・基準など)をすべて揃えたいのです。
だからこそ、大ざっぱな指示を受けると
部下
指示ミスだな
と感じます。
そのため、この手の部下は「無能な上司」に細かく質問します。
上司も部下も、お互いに「無能」と思っている可能性が高いです。
このケースを逆にすると…
計画重視型の上司 VS 臨機応変型の部下
これだと、部下は「細かい指示」のせいでフリーズします。
上司は丁寧に教えているつもりでも、部下は「重要なポイント」を見失ってワケがわからなくなるのです。しかも情報に圧倒されて「やりたい!」という気持ちが一気に萎えます。
この状況にいる臨機応変型の人は「自分はバカだから…」と悩みがちです。
繰り返しになりますが、自分がされてうれしい話し方ではなく、相手が喜ぶ伝え方をしましょう。
人の価値観は3タイプに分けられる
先ほどは計画重視型と臨機応変型の2タイプを紹介しました。
そしてもう1つ、相手優先型を加えた「3つの価値観」を紹介します。
ロジカル:全体像や期限を知りたい
ビジョン:重要なポイントだけ知りたい
ピース:理由や経緯を知りたい
ロジカルの特徴
ロジカル:全体像や期限を知りたい
好き:
段取りや計画を立ててから行動するのが好きです。
嫌い:
漠然とした指示・急な予定変更・無駄な行動など、計画性のない対応をされるとストレスです。
ビジョンの特徴
ビジョン:重要なポイントだけ知りたい
好き:
行動しながら臨機応変に対応するのが好きです。
嫌い:
細かい指示・長い話・薄いリアクション・「なぜ?」と質問されることなど、ノリが悪い対応をされると心が死にます。
ピースの特徴
ピース:理由や経緯を知りたい
好き:
人に尽くすことが好きで、人との調和を重視します。
嫌い:
人と比べられる・感謝されない・質問に答えてくれないなど、信頼に背く対応をされるとすべてがどうでもよくなります。
パン
先ほどはロジカルとビジョンを例にしましたが、ピースがまだですね。ぼくがピースなので「ぼくの体験談」をベースに紹介します!
ピースは「なぜそれをするのか」をとても大切にします。
なぜなら、理由や経緯を知れば「相手の要望にもっと応えられるから」です!
例えば上司が
上司
出張先では、作業開始の1時間前には現場に到着して
と指示を出したとしましょう。
この指示だと理由が分からず、相手が喜ぶ姿がイメージできません。
なので「30分前でも問題ない」ことが分かれば、指示を無視して30分前出勤です。
ところが、指示に「1番に到着して取引先の心証を良くしたいから」という理由を言われると、ピースはガラッと変わります。
1時間前で1番になれないなら、1時間半前、それでもダメなら2時間前に到着します。
あるいは1時間前に到着して、現場の人たちに毎朝あいさつ回りをします。
いずれにせよ、理由を知れば「どうすれば喜んでもらえるのか」がわかるので、行動に移せるのです。
伝わらない時は「二撃」を意識しよう
ここで「二撃」の意味を明かしますね。
ズバリ、あなたと違うタイプの伝え方を最大2回試せばいいということです。
どういうことかというと、あなたが「こいつマジで理解力がない!」と悩む以上、相手は残り2タイプのどちらかなんですね。
お互い同じタイプなら、意思疎通は簡単です。意図もキッチリくみ取れます。
例:あなたがビジョンなら…
あなたは「要点だけの説明」が好きだと思います。
でももし、相手に「理解されない」なら、次の伝え方を試してみてください。
- 詳細、作業手順、期限、求める基準など、事細かに説明する
- 何のためか、どういった経緯ですることになったかを説明する
相手のタイプに一致する伝え方ができると、良い反応が返ってくるはずです。
この方法で相手のタイプを見つけてみてください。
相手のタイプが分かったら、次回からは「相手が喜ぶ伝え方」をしましょう。そうすれば、才能を遺憾なく発揮してくれるようになりますよ!
でも、相手に合わせて伝え方を変えるって難しそうですね…
たしかに、具体的なセリフがないとピンと来ないかもしれませんね。
セリフも含めて、もっと詳しく知りたい方は、次の書籍が大変おすすめです!
本記事で紹介した「部下が指示を理解してくれない」は1例に過ぎません。残り42例と具体的な伝え方はこちらの本で知ることができます。
合計43例あり、上司が抱える悩みを完全網羅しています。
部下にありがちな問題を「伝え方」だけで見事に解決します!
- 指示通りに動いてくれない
- やらされ感で仕事をしている
- 自分の意見を言わない
- メンタルが弱くてすぐに落ち込む
- ミスが多くて目が離せない
- ・・・・・・
- ・・・
部下が思うように動いてくれないとき、どう伝えれば改善されるのか?
その答えが全部載っているので、仕事用バイブルとして1冊持っておくと非常に便利ですよ!
まとめ:伝わらない時は、残り2つの伝え方を試そう!
- 「理解力がない人」はいない
- 「伝え方を工夫しない人」がいるだけ
- 相手のタイプと伝え方を一致させよう
- 別の伝え方を最大2回試すだけ
本記事で紹介した伝え方のコツを実践してみてください。
相手の価値観に合わせれば、理解力がないと思っていた部下が「自分から動く優秀な部下」になりますよ!
パン
ちなみにですが、本記事の内容はある講座で学びました。
先ほどご紹介した本『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』の著者稲場真由美さんが実施されている【伝え方コミュニケーション検定】で知識を技術に昇華させました。*リンク先は公式ページです。
あまりにも面白いので、伝え方コミュ専門ブログを新設しました!
本記事よりも新ブログのほうが、各性格について学べますよ。
少しでも興味を持たれた方は、ぜひ遊びに来てくださいね。
今回は以上です。