あなたは人に意見するときに犯す最大の過ちが何か、知りたいと思いませんか?
職場でも、友人関係でも、家族が相手でも、この過ちのせいで関係が壊れます。
実際、親が自分の子どもの夢を認められなくて意見したら「子どもと絶縁した」あるいは「子どもが自殺した」なんて話もありますよね。
また、仕事においても
- 意見を聞いてもらえない
- 意見がたびたび衝突する
ということがよくあります。ギクシャクした関係になることを恐れて意見が言えない人も多いです。
そこで本記事では、このような事態を避け、それどころかあなたの意見を快く受け入れてもらうための具体的なノウハウをご紹介します。
本記事が扱う内容はこちらです。
- 意見が文句に聞こえる原因
- 意見を「1つの意見」として伝えるコツ
- 相手の非難を「意見」に変える聞き方のコツ
本記事を読めば「1つの意見」として相手に伝えられるようになるはずです!
目次
意見が文句に聞こえる原因
まずは、意見が文句に聞こえる話し方の特徴をご紹介します。
- 立場を明示しない
- 表現が断定的
- 代案がない
それぞれ解説しますね。
原因1:立場を明示しない
人が意見するときに犯す最大の過ちは「どの立場からの意見かを明示しない」ことです。
- こちらを優先してほしい
- コレも考慮に入れるべきでは?
- 大学には行った方がいいよ
立場を示さずに意見すると、相手と衝突します。
なぜなら「私の言葉はすべて正しい」と相手に受け取られてしまうからです。
相手
それって命令?
こちらの考えは無視ですか?
「なぜこの意見になるのか」という背景がない発言は正論にしか聞こえません。
正論を言われたら意見を返せないので嫌われます。
原因2:表現が断定的
表現が断定的だと「非難」と受け取られます。
- ここが間違っている
- だから言ったでしょ
- 危ないよ!
断定的な物言いは「あなたは間違っている」と伝わります。
人は否定されると自分の正しさを証明したくるものです。
自分は意見のつもりでも、相手は文句と受け取って反発します。
原因3:代案がない
「否定的な発言」の後に代案がない場合も「非難」になります。
- 君のせいで失敗した
- どうしてくれるわけ?
- それ体に悪いから飲まないほうがいいよ
代案のない意見は「意見にあらず」です。
なぜなら、言われた側は「無責任な発言」と感じるからです。
相手
(言いたい放題言いやがって!)
悪い結果を否定するだけ。
過去の失敗を指摘するだけ。
言われなくても
わかっとるわ!怒
とあなたも思うのではありませんか?
意見が「1つの意見」に聞こえる話し方(解決策)
次は「1つの意見」として伝える方法をご紹介します。
- 立場を明示しない
- 表現が断定的
- 代案がない
- 理解を示す
- 立場を明示する
- 語尾を変える
- フィードバックを与える
- 提案する
具体的なポイントをそれぞれ解説しますね。
解決策1:理解を示す
自分の意見を口にする前に「理解を示す」ことが最も有効です。
なぜなら、人は「理解されていない」と感じると事情や背景を説明したくなるからです。
ですが意見を言うあなたには「言い訳」に聞こえてしまい、非難したくなります。
理解を「示さない場合」と「示した場合」で相手の反応を比べてみましょう。
理解を示さない場合
上司
自己判断で行動せずに私に相談してほしいんだが?
部下
いえ、違うんです!
あのときはこういう事情がありまして…
上司
どんな事情があろうと上司に相談するのは当たり前だろう!
誰が責任を取ると思ってるんだ!
部下は「意見」ではなく非難・命令と受け取ってしまいました。
理解を示した場合
上司
状況的に難しかったかもしれないけど、
自己判断で行動せずに私に相談してほしかったな。
部下
申し訳ありませんでした。
次からは指示を仰ぎます。
理解を示せば、相手は「わかってくれている」と安心できます。少なくとも「非難されている」とは感じないものです。
以下のセリフを覚えておくと便利ですよ。
- 理解できるけど…
- 気持ちはわかるけど…
- 難しいかもしれないけど…
解決策2:立場を明示する
立場をまず伝えて、それから意見を伝えましょう。
- 納期がギリギリだからこちらを優先してくれると助かる
- 高齢のお客様はコレも考慮に入れると喜ぶのでは?
- 人は学歴も判断材料にするから大学には行ったほうがいいと思うよ
「“この立場”からの意見です」ならとりあえず検討してもらえます。
難しいときは、せめて「私の立場としては」を枕詞にして意見してみてください。
- 私の立場としては、こちらを優先してほしい
- 私の立場としては、コレも考慮に入れるべきだと思う
- 私の立場としては、大学に行ってほしい
こうすれば「なぜ?」と相手は聞き返したくなります。
あくまでも1つの意見として「わたしにはこう見える」と伝えてみてください。
相手からすれば「あなたはそういう意見なのですね」と素直に受け取りやすいはずです。
解決策3:語尾を変える
断定的な言い方を避ける方法は2つあります。
1つはとても簡単で、語尾を変えればいいだけです。
- ~では?(質問する)
- と思う(考えを伝える)
解決策4:フィードバックを与える
意見する代わりにフィードバックを与えるといいですよ。
フィードバックは主役を相手に譲る高度なコミュニケーション術です。
フィードバックのコツは「外」もしくは「相手」の基準に照らして指摘することです。
例えば、奥さんが勝手に投資したら実は詐欺で大金を失ったとして、旦那さんが
旦那さん
お前のそういうところがダメだ!!
とやってしまうと、家族の絆にヒビが入りますよね。
なぜならただの非難だからです。
事情を聞かず「私欲に走りやがって!」とか「無能が!」とか言われたらショックですよね。
では、こちらはいかがでしょうか?
家族のルール:
家族の未来は家族全員でしっかり相談してから決める
旦那さん
そうか。気になったのだけど、家族のルールは守れていたかな?
こんな風に指摘されたらどうでしょうか?
非難されると正当性を主張したくなりますが、これなら素直に反省できますよね。
「気になるのは」がとても便利です。
「気になるのは…」
外の基準:我々が目指す理念と一致していましたか?
「気になるのは…」
相手の基準:あなたの理想と相違はなかったですか?
コツは、相手の行動を正すのではなく、相手が掲げている理想を思い出させることです。
主役はあくまでも相手です。
そして、こちらが指摘したあとの判断は相手に任せます。それがフィードバックです。
解決策5:提案する
より良いアイデアがないときは、そもそも意見を控えるべきです。
それでも意見するなら、せめて何か提案しましょう。
- 君の失敗を挽回するには、こうしたらいいと思うよ
- 買った商品に不具合があるので返品か交換をお願いできますか?
- それ体に悪いから、飲むならこっちのほうがいいよ
繰り返しになりますが、代案のない意見は「意見にあらず」ですよ。
- まずは理解を示す
- 立場を伝えてから意見する
- 断定的な物言いは避ける
- 意見ではなくフィードバックを与える
- 否定するときは代案を出す
以上の5つを意識すれば、どんな発言でも「なるほど」と受け入れてもらえます。
ぜひお試しあれ!
相手の意見が文句に聞こえる場合の対処法
ここまでは、意見を言うのはあなたでした。
最後に、あなたが聞き手になったときに役立つ「受け止め方」を紹介して本記事を終えますね。
対処法1:相手の立場を想像する
相手の意見が文句に聞こえるときは、相手の立場に立って聞くといいですよ。
あなた
相手はどの立場から発言しているのかな?
そうすれば、断定的な物言いもあまり気にならなくなります。
というのも「あなたの立場ではそうなんですね」と受け止められるからです。
コレができる人は相手の言葉をまっすぐ受け止められる「やさしい人」と評価されます。
対処法2:相手の発言の真意を探る
自分の真意をストレートに表現することは非常に難しいです。
そのせいで、真意とは違うメッセージで受け止めてしまうことがよくあります。
例えば「少しは手伝いなさいよ!」と奥さんに言われた旦那さんの気持ちを想像してみてください。
奥さんとしては
奥さん
今料理中だから、テーブルを拭いてほしい
と言ったつもりかもしれません。
でも旦那さんは
旦那さん
“少しは”って、いつも洗濯とか運転とかやってるだろ!!
と感じます。
「少しは手伝いなさいよ!」は意見の三大タブーをすべて犯しているので、旦那さんが反発するのも当然です。
- 立場を明示していない
- 断定的な物言い
- 代案がない
この奥さんのように、文句を言う人は問題点を指摘するだけで「どうしてほしいのか」を言ってくれません。
このままだとケンカですよね。
では、旦那さんが相手の真意を探ったらどうなるでしょうか?
(言い方にカチンと来たけど、きっと何かを求めているに違いない。真意はなんだろう?)
このように、相手の真意を探ると冷静でいられます。
なぜなら、非難が「要求」に聞こえて傷つかなくなるからです。
対処法3:相手に代案がないか尋ねる
非難されたと感じたときは、逆に聞き返すといいですよ。
- どうしたらいいと思う?
- 何をしてほしいの?
- つまり、どういうこと?
こうすれば相手は代案について考えてくれます。
先ほどの旦那さんも「何をしてほしいの?」と聞き返せばケンカせずに済みます!
もし代案がないなら「ただの非難」なのでスルーでOKです。
こちらの記事をお読みいただくと「聞き方」のレベルがさらに上がると思います!
まとめ:5つのコツで意見を通し放題!
- 意見を言う前に理解を示そう
- 立場を明示してから意見しよう
- 断言は避けよう
- 意見の代わりにフィードバックを与えよう
- 代案を出そう
転職してすぐリーダーになり、月収を2年で3倍にしたぼくの意見としては、本記事を何度も読んでマスターしたほうがいいと思いますよ!
ぼくも周りの人から大いに評価されて、しかも人間関係の悩みのほとんどを無くせました。
あなたもきっと大成功すると思います!
最後に1つ、大切なことがあります。
あなたに「非難」の気持ちはないか、胸に手を当ててよく考えてみてください。
「ただの意見なのに文句に聞こえてしまった」という悩みなら解決できます。
ですが、そもそも非難の気持ちがあるなら、本記事は役に立ちません。
お恥ずかしながら、ぼくも稀に人を非難してしまいます。
もし心当たりがある方は、伝え方だけでなく「心の在り方」も反省するといいですよ。
本記事が役に立ったと感じた方は、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
今回は以上です。