生きていくうえで、目標を立てることは自然な行為です。
- ダイエットでは体重を
- 仕事では売上を
- 人生では起業や結婚を
ぼくたちは「目標」として掲げますよね。
このとき、目標は「高い」ほうがいいのか、それとも「低い」ほうがいいのかで悩んだことはありませんか?
A:高い目標のほうが、大きく成功するのでは?
B:低い目標のほうが、確実に達成できるのでは?
果たしてどちらが正解なのでしょうか?
答えは、あなたが「完璧主義」かどうかによります。
完璧主義なら、目標は「低い」ほうがいいです。
それ以外の方は、高く設定したほうが成功します。
本記事では、その理由について解説します。
目次
完璧を求めない人は「高い目標」のほうがいい
まずは、現状から抜け出したいなら「高い目標」がおすすめという話から始めます。
脳機能と成功に関する書籍を数多く出版されている苫米地英人さんは、目標は高く設定するべきと強く主張しています。
その理由を簡単に説明しますね。
高い目標によって「自分を超える」ことができる
苫米地英人さんいわく、以下の目標の立て方は認知科学的には間違いだそうです。
- 具体的に設定する
- 高すぎてはいけない
- 現実的な目標が大切
- 段階的に設定する
- 期日を設ける
なぜ間違いなのでしょうか?
その理由を簡単に言うと「コンフォートゾーン(安心領域)の内側で設定しても“現状のまま”だから」です。
上の5つはすべて「次に何をすればいいのかわかる目標の立て方」です。
それはつまりコンフォートゾーンの内側で設定しているという証拠なんですね。
「高い目標」の効果とは?
現状から抜け出すには、これまで認知できなかったスコトーマ(心理的盲点)を発見せざるを得ないような「高い目標」が必要と苫米地氏は言います。
例えば「目標:月収300万円」なら、普通のサラリーマンのままではムリです。
毎月300万円も平社員に支払ってくれる会社なんてないですよね。
となると、必然的に「何か」をしなければなりません。
この「何か」がスコトーマです。
これまで一切考えなかった「新しい可能性」に触れるには、現状の外側に目標を掲げる必要があります。
したがって、目標を立てるときは「高い」どころか「非現実的」なくらいで丁度いい、なぜなら過去の自分を超えられるからというのが苫米地さんの主張です。
パン
乗っかるようですが、ぼくもその通りだなと思っています。
完璧主義者は「低い目標」のほうがいい
実は、苫米地さんに言われるまでもなく「高い目標」を設定する人たちがいます。
それはズバリ「完璧主義者」です。
完璧主義者は「高い目標」によって不幸になる
完璧主義者とは、物事に対して必要以上に完璧を求める人たちのことで、「高い目標」を掲げる傾向があります。
しかし、完璧主義者が掲げる目標はたいてい「達成困難」です。
「ただ達成すればいい」ところを「完璧にしたい」と考えるからですね。
そのため「達成できなかった」という体験が失敗や挫折感を生み、うつ状態や摂食障害といった症状を引き起こすケースもあります。
研究結果「彼らは非効率なために達成できない」
東洋大学大学院社会学研究科で行われた実験を紹介します。
テーマは「完璧主義者は目標に対してどうアプローチするのか?」です。
参照元 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssp/20/3/20_KJ00003725003/_pdf/-char/ja
(リンク先はデータ量があるのか読み込みが遅いです)
実験内容をざっくり説明します
実験の参加者には以下の課題をチャレンジしてもらいました。
マンモスを復活させる手順について情報を収集し、20分後の確認テストに備えよ
情報収集は、この課題のために用意されたパソコンで行います。
この実験のポイントは、すべての参加者にあらかじめ「重要な情報」と「関連するがそれほど重要ではない情報」は色でわかると説明されている点です。
つまり、調べる前から「必要な情報」と「いらない情報」がわかるようになっているのです。
完璧主義者は「いらない情報」も一生懸命に集めていた
この実験の結果は、ご覧の通りです。
青色が「完璧主義者」で、オレンジ色が「そうでない人」です。
パン
左のグラフは「重要な情報」を集めた数です。両者にそこまでの差はありませんね。
ところが、右のグラフの「関連するがそれほど重要ではない情報」には大きな差が見て取れます。
完璧主義者はそうでない人に比べて、明らかに「いらない情報」を集めていたのです。
そして肝心の「テストの点数」ですが…
完璧主義者は「そうでない人」より点数が低かったのです。。。
でしょうね。
テストまで20分しかないので「重要な情報」に集中するべきですよね。
この実験結果が示すこと
こちらは参照元からの引用です。
高群(完璧主義者)は低群(そうでない人)よりも、得点に結びつかない周辺情報の収集数が多く、また、得点も低いことが明らかになった。高得点に必要な情報の収集数に群間(両者)で違いがなかったことから、高群が低群より得点が低いのは、情報収集の非効率性に起因すると推測できる。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssp/20/3/20_KJ00003725003/_pdf/-char/ja
要するに、
徹底的に情報収集するが、結果的に「非効率な行動」となり、テストの結果が悪くなった
ということです。
完璧主義は治すべき「欠点」なのか?
これは、完璧主義者の「欠点」でしょうか?
もし「目標を高く設定する」なら、これは確実に欠点です。
目標が高いほど周辺情報が膨大になり、いつまでたっても前に進めないからです。
その結果「自分は何も達成できない」と自傷じみた自己認識につながっていきます。
例えば「ブログで月収20万円」を目指すと、良い記事がなかなか書けません。
なぜなら、インプットすべきことが山のようにあるからです。
- プログラミングの知識
- SEOの知識
- ライティングスキル
- キャッチコピー作成スキル
- 画像編集スキル
- ・・・・・・
- ・・・
少しアウトプットしても、結果が出ないとすぐにインプットしたくなります。ぼくがそうです。。。
結果として「目標を立てたけど実現できなかった」がお決まりのパターンになります。
完璧主義者は「目標を低く設定する」ことで強みを活かせる
ところが、です。
完璧主義者の「非効率とわかっているけど、こだわりたくなる」という特性は、目標を低くしてあげることで強力な武器になります。
なぜなら、目標が低いと「必要な範囲」も狭くなり、その結果「完全性」が追求できて大きく報われるからです。
実は、狭い範囲のプロフェッショナルになるほうが大きく報われます。
具体例として、ぼくがパッと思い浮かんだのは「夢をかなえるゾウ」で有名な水野敬也さんのブログ「ウケる日記」です。
ブログ「ウケる日記」の文章に注目!
参照元 https://ameblo.jp/mizunokeiya/
水野敬也さんが完璧主義者かどうかはわかりませんが(おそらくそうだと思いますが)、彼のブログは、ブロガーの視点で見れば「全く洗練されていないシンプルさ」なんですね。
ブログに対する「こだわりのなさ」が見て取れます。
パッと見だと「うん、白いな」という印象です。
そもそもAmebaブログの時点で、ブログで稼ぐ気はないという強い意志を感じます。
そんな「白いブログ」のどこに注目してほしいかというと、それは「文章」です。
彼の文章は「神の領域に到達している」と言っても過言ではありません。
神は神でも、「笑いの神」です。
水野敬也さんの文章によって、
ただの白いブログが
非常に面白いブログになっているのです!
つまり目標が「ブログ全体」ではなく「文章のみ」だからこそ!
神がかった面白さに達しているのです。
全部にこだわると労力が大きすぎて更新できなくなります。
まとめ:完璧主義者は目標を低くすることで「誰もが羨む強み」になる!
- 現状から抜け出すには「高い目標」が必要
- 完璧主義者は「高い目標」だと結果を出せない
- しかし「低い目標」だと才能をとことん発揮できる
本記事で紹介した「自分に合った目標の高さ」を意識してみてください。
あなたが完璧主義者なら、目標を低くすることで「こだわり」が強みになります。
たったこれだけで、大成功する可能性が十分にあります。
そして完璧主義者ではない人は、目標を「非現実的」レベルまで高くして、現状から勢いよくジャンプしましょう!
もし目標が見つからないと悩んでいるなら、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
完璧主義者でよかった~。
そう感じていただけたら幸いです!
今回は以上です。